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画家の集まる島へ行く [フランス・パリの外]

 朝、陽が昇る少し前、
 窓を開けると滑り込むように部屋に入って来る冷たい風。

 鳥の声が聞こえる以外は静かな時間だけれど、
 遠くには、ザー、ザー、と止むことのない車が走る音。 

 ・・・都会なんだな。 城壁ではなく環状高速道路に囲まれている現在のパリ

 でも、たまに想像してみる。 あれは、波の音なんだと。  

 一瞬、が近づいた。

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 とあるの晴れた日、パリから脱出。 確か7月中旬の話。 
 プリント生地のトワル・ド・ジュイ博物館に続き、夏休みらしい日を過ごせた第2弾

 橋の上からの眺めは、とてものどかな横長の風景。 穏やかに流れる川。 

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 ここは、イヴリーヌ県にあるシャトゥーという街。 ずいぶん遠くまで来た・・・ 

 ・・・わけでもなく、パリの西10kmほどのところだったり。
 RER(郊外高速鉄道)で20分弱で来た。

 さっきの川もセーヌ川
 相変わらず、私はイル=ド=フランス地域圏から出ていない。

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 橋の途中から、セーヌ川に浮かぶ島へ下りる。 
 最初の写真で橋から見えていたあたり。

 島には、ミュージアムがあって、・・・

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 ・・・ちょっと気になる画家の小さな展覧会があった。 2階の奥のスペースでね。

 そこは撮影禁止で、残念ながら写真はないのだけれど。 

 画家の名前は、Pierre Rannaud (1927-2011)。 
 日本語で表記するなら、ピエール・ランノーでいいのかな。

 昨年亡くなったそうで、敬意を表しての開催らしい。

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 その画家は、若い頃から絵を描いていたのではなく、
 誰かに師事したわけでもなく、独学で描き続け、
 晩年の20年の間に約600枚の風景画や肖像画を残したみたい。

 シャトゥーのこので開催されたアンティーク市やお祭りなどのテーマを好んで、
 そこに集まる人々のドレス姿や、ダンスする様子を描いた。

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 パンフから絵の部分を拝借。

 ピエール・ランノーは、印象派の画家の絵が好きだったんだそうな。
 特にPierre-Auguste Renoir ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)。
 あと、パリの街並みを描いたフォーヴィズムの画家の
 Albert Marque アルベール・マルケ(1875-1947)。
 それらの画家たちの絵と同じ場所の風景を描いたこともあるよう。

 絵画60点くらいの展示だった。 
 ショップには画集らしきものが見当たらず。 あったらほしかったんだけれどな。 

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 パンフと買ったポストカード2枚。

 ポストカードの写真は1906年頃の様子。

 画家 Pierre Rannaud ピエール・ランノー の展覧会は、2012年11月4日まで。 
 場所は、Musée Fournaise フルネーズ博物館

 で、これらの絵や写真にある建物が・・・

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 ・・・Maison Fournaise メゾン・フルネーズで、ミュージアムの隣にある。 

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 セーヌ川に面したバルコニーがあるレストラン。 

 1850年中頃は、パリから憩いを求めてシャトゥーの島に遊びにやってくる人が多く、
 ボート造り職人だったフルネーズ氏が1857年に作業場の隣に
 奥さまの作った料理を出す店を開いたのが始まりなんだそう。

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 窓扉にも絵が。 このオリジナルは、ミュージアムの中にあった。 昔の写真とともに。 

 1906年に閉店して、その後しばらく放置され廃墟のようにまでなっていたものを
 1979年、町が買い取り、修復には1984~1990年の6年を要したとか。

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 軽やかな足取りで。 壁の絵も、なかなか面白い。

 レストランのサイトであれこれ見ると、室内の壁にも絵が。 
 (www.restaurant-fournaise.fr/)

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 重要なポイントは、バルコニー。 

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 というのも、ルノワールの絵にも登場する。
 画家 Pierre-Auguste Renoir ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)の。

 "Le Déjeuner des canotiers" 『舟遊びの人々の昼食』に描かれた場所。
 この絵の中には、ギュスターヴ・カイユボットなどルノワールの友人たちの他に
 フルネーズの経営者やその娘・息子もいる。 

 シャトーの島の名は現在、Île des Impressionnistes アンプレッショニスト島
 印象派の島 と呼ばれるとおり、
 昔はモネ、シスレー、ドガ、モリゾ、マネ、ピサロなどもここに集まったみたい。

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 どうする? 入る? 食べていく? と迷った挙句、またの機会に。 

 この向かいに建つ山小屋風のレストランもあったけれど、案外混んでいた。
 そちらの下の階はボート小屋になってた。

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 メゾン・フルネーズのバルコニーが面するセーヌ川に一艘の舟。 

 その向こうに見える橋が、最初の写真を撮ったところ。 

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 昔の人々の舟遊び。 ミュージアムのチケットにも舟やボートが。 

 ギュスターヴ・カイユボット(1848-1894)の展覧会でも、
 緑いっぱいの川を漕ぎ進んでゆくカヌーの絵があったな。

 でも、あれは、シャトゥーではなく、パリの南東にあるイエールという街で、 
 イエール川だった。

 さて、レストランには入らなかったけれど、お腹は減る。 
 食べもの探さなきゃ・・・と、先へ。 

 まだまだ一日は始まったばかりで長かった。 <次回へ続く>

 

晴れた日のバルコニーで食事っていいよね。
・・・虫さえ来なければ。


nice!(36)  コメント(13) 

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コメント 13

luces

可愛らしい建物が多いですね。緑が一杯の景色に良く馴染んでいます。
しゃれたバルコニーだなと思ったら、ルノアールの絵に登場していたのですか。絵の中にいるような気分で食事が出来そうですね。
またの機会でのご紹介を楽しみにしています。
by luces (2012-09-07 19:10) 

nicolas

可愛いレストランですね~
大きな樹で日陰になってるし、川沿いなので涼しかったでしょうねぇ。
by nicolas (2012-09-07 22:00) 

noriko

ピエール・ランノー、繊細な画風で素敵な画家さんですね。
黄色い壁の家やレストランもいいなぁ。
風景全体がパステル画のよう♡
by noriko (2012-09-07 22:32) 

めぎ

郊外に出るとずいぶん雰囲気が違いますね~ちょっとホッとする感じ♪
でも、やっぱりフランス、お洒落ですねえ。
by めぎ (2012-09-08 02:24) 

HIROMI

素敵な場所ですね。どこもかしこも印象派のテイストが。
お食事をする人たちに、白いドレスを着てもらいたいですね。
by HIROMI (2012-09-08 09:12) 

母ちゃん

美しいけど、ちょっと素朴な感じもする建物ですね~。川辺のバルコニーでゆったりとお茶するといいですね♪
by 母ちゃん (2012-09-08 19:18) 

カエル

私の家も、すごくうるさいの。実家は静かだったから気になるのよね。同じように、なに音に聞こえたことがあってね、フランクフルトに連れてこられたハイジの様に馬車の音がもみの木の揺れる音に聞こえたのかと、慌てて沖縄行きを決めたんだよね。笑 日曜日の朝だけが静かな時間なの。 たまには逃避しないとね、心が休まらないものね。(^-^)
by カエル (2012-09-09 01:05) 

baby_pink

パリからそんなに離れていなのに、とても静かな雰囲気ですね。
それにル・ノワールに登場したバルコニー素敵ですね。こんな所で
ゆったりカフェしながら地元の人達と色んなお喋り楽しみたいなぁ。^^
身体の底から深呼吸がしたくなりました。
by baby_pink (2012-09-09 07:13) 

miffy

水辺にいるだけで涼しさを感じますよね。
ランノーの絵、優しげな雰囲気でステキですね。
ルノワールの絵に登場したレストランオシャレですね~
19世紀の人みたいに着飾ってお食事してみたいです。
セーヌでの川遊びも楽しいでしょうね。
by miffy (2012-09-09 21:38) 

カエル

再び〜。
相棒が、明日からパリです。文化の日ベルシー美術館でパーティーします。ベルシー美術館内も年に一度一般に開放される日なので、混んでてお金払うけど、必見の価値あるかもです。よかったら行ってみてね。私は今回は一緒に行けないんだけどね〜。i miss paris!
by カエル (2012-09-11 11:28) 

ナツパパ

素敵な小旅行、憧れます。
カミさんが今中欧旅行中です。
by ナツパパ (2012-09-11 15:43) 

hatsu

バルコニーでの食事って素敵^^
外でいただくと、何であんなにおいしいんでしょうね。
セーヌ川を眺めながら、ゆったりお食事したいなぁ♪
by hatsu (2012-09-12 17:15) 

Inatimy

→皆さま 
『画家の集まる島へ行く』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 お返事を描いてる今、フリース着てます。 昨日水曜に引き続き、最低気温13℃、最高気温19℃という予想・・・これくらい涼しいほうが活動しやすいなぁ。 葉っぱの色が変わる頃に、またシャトゥーに行くのもいいかも。

→lucesさま 
昼前にミュージアムからレストランを見た時はガラ空きで、はやってないのかなと思いきや(←失礼)、その後どんどん人がやって来てあっという間にバルコニーもテラスも席が埋まってました。 いつか行くなら開店すぐのほうがいいかなぁ。

→nicolasさま 
サイトであれこれ写真を見たら室内もオシャレな感じでした♪ 川沿いで何かを食べたり飲んだりするのを見て、京都の夏の川床を思い出したり。 

→norikoさま 
そんなに広くないミュージアムだけど、ゆっくり見られていい場所だったな。 トワル・ド・ジュイに行った時に、置いてあったチラシをもらって知った場所だったのでした。

→めぎさま 
昔、レクレーションを求めてパリから人がやってきたって言うのが分かる気がします。 大きなビルも近くにはあるけれど、緑が豊富で目に優しい♪ オシャレな雰囲気も国によって微妙に異なるのも面白いところ。 オランダはオシャレでも質素がポイントだったし。

→HIROMIさま 
年に何度かあるお祭りでは、きっとドレスを着た人の姿もあるのかもしれませんね~。 お食事してる人たちをチラリと見上げながら、昔の様子をイメージしてました。

→母ちゃんさま 
フランスというと宮殿みたいな豪華な建物ばかりイメージが浮かぶので、これくらいの素朴さは心地いいですね~。 といっても庶民な我が家は、入るのためらって次回に、としましたが(笑)。

→カエルさま 
フランクフルトに連れてこられたハイジのように・・・分かるなぁ。 山を求めて高いところを探しまわって、やっと見えたのが建物だらけの街並みだった時の気持ちを、私は、プランタンのデパート屋上のカフェで味わったもの(笑)。 どこ見まわしても、山がなかった~。 牛も羊もいなかったしなぁ。
文化の日の情報ありがとう♪ カエルさんも一緒に来られないのが残念だなぁ~。

→baby_pinkさま 
パリは人も車も多くって、スリがいたり、ゴミもいっぱい落ちてるし、空気が臭い・・・と、ネガティブな面もいろいろあるので、たまには抜け出したくなりますねぇ。 緑に囲まれてリフレッシュの日でした。 地元の人達と色んなお喋りを楽しめるほど、言葉ができたらいいだろうな~。 PCのように頭にダウンロードできればいいのに。

→miffyさま 
パリの街の中でセーヌ川に浮かぶシテ島やサン=ルイ島とは違ってのんびりした感じがいいですね。 同じセーヌ川だけど。 ふふ、まだまだ、パリやその近郊でもなかなかレストランやカフェに入れない我が家なのでした。 小さなボートでのクルーズもあるようでしたよ♪ 

→ナツパパさま 
子供の遠足のように延々と歩くだけなんですけどね(笑)。 中欧というと、どこの国かしら。 ふふ、ほんの短い期間でしたがチェコにもいたんですよ。 我が家は旅行らしい旅行は随分長いことしてなかったり・・・。

→hatsuさま 
我が家のベランダで食事って言う手もあるんですが、植木鉢やプランターだらけで(笑)。 外で頂く食事、しかも川を見ながら・・・京都の納涼川床とかいいだろうな。 和食食べたいっ。
by Inatimy (2012-09-13 18:02) 

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